Sorry! Japanese only

FMV-4xxD3 HDD増設マニュアル(初心者向け)

by ドッペルアルバイト (C) 29.Nov.1997


HDDの増設作業

●ハードディスクのBIOS認識を確認

それぞれのハードディスクにIDEケーブル、電源コネクタの接続が終わったら電源ボックスを元の位置に戻し、ACコンセントを差し込みます。余裕があれば安全のため、本体背後のネジ1ヵ所で電源ボックスを仮止めしておくと良いでしょう。
電源を入れてシステム起動画面を確認します。JPの設定が正常であれば、今までのマスタからシステムが起動され、画面上でハードディスクが自動的に認識されると思います。
この画面は電源投入直後のいつもの一瞬表示される画面ですから、画面が流れていく前に注意深く見ていましょう。
もし、起動の途中でシステムが停止するとか、HDDのアクセスが通常の起動状態と異なるなどの異常があった場合は、速やかに電源を切断(できればアクセスランプが消灯している時に)し、JP設定を再確認するなどして原因を調査して下さい。

画面ではハードディスクを認識表示しますが、実際にはドライブを初期化するまではまだ使えません。(しかもFDISKまでは実行するものの、FORMATをしないで「動かない!」と嘆く人がよくいるんだなぁ、これが...。)

●BIOSセットアップの確認

DOSプロンプトに戻ったら、いったん電源を切断したうえで再起動します。この時、DOS起動時に Ctrl + Alt + Esc でBIOS設定画面を出します。「Press Ctrl_Alt_Esc 〜ウンヌン」の表示されている時間が短くとも、DOSの起動途中であればいつでもBIOS設定画面に移れますので、あわてずに操作して下さい。
BIOSの設定画面についてはFMVのマニュアル(FMV GUIDE)の中に詳細が書かれていますので、予め良く読んでおいて下さい。

FMV-D3ならハードディスクを自動で認識しますので、Cylinder/Head/Sectorの表示が2台とも認識されていることを確認します。
FMVでない自作機の場合などはハードディスクを自動認識しない場合があります。この時はBIOSの初期メニューに「IDE HDD AUTO DETECTION」かそれに類するメニューがありますので、これを選択してやれば自動で認識します。
最近のハードディスクはほとんどこれで自動認識しますが、どうしても認識しない生意気なハードディスクは、AUTOを外してディスクドライブ上に記載されているCylinder/Head/Sectorのパラメータ(ここでは2484/16/63)を「User」としてマニュアル入力で設定します。(自作機でE-IDEなやつのモードは「LBA」です。)
PageDOWNキーを押して2ページ目に移ります。

新しいマシンで「Hard Disk Pio Mode 3 とか 4」が「Enabled」できる人はどんどんEnabledしましょう。(どうしてあなたはそんなにMode-2が好きなの?>D3)
504MBを越えるハードディスクでは「Hard Disk Size > 504 MB」が「Enabled」となっていることを確認します。ディスクを初期化する際に528MB以上をフオーマットできないケースは、ほとんどここの設定が誤っていることが原因です。
ESCキーを押してMenuに戻り、今度は「Power Saving Configuration」を選択します。

FMV-D3ではPower Management Modeを [Enabled] とした場合でも、ハードディスクはタイマーによるスタンバイがきかない場合があります。例えば15分で設定しても、CONNERのCFS1275Aの場合は約2分程度でモーターが停止してしまいます。この場合、ここを [Disabled] に変更することでスタンバイモードには入りません。モーターの立ち上がり電流のショックがハードディスクの寿命に影響するとか、パソコン通信などのネットワーク接続時にはスタンバイモードが好ましくないとか、更には特定のビデオカードでは画面が真っ黒になるとかで、ノートブック機ならともかくデスクトップ機についてはほとんどメリットが有りません。この際いっそのこと[Disabled]に変更してしまいましょう。HDDは常に停止しているか、または常に回転している時が「安定状態」なのです。だいたい、ディスクにアクセスしてもすぐに反応が返ってこなければ、私の気分の方が不安定状態になってしまう...。
ただし最近のマシンではそのようなことは無いと思いますので、ハードディスクのモーターは止めないとしても電源が自動で切断できるタイプはPower Management Modeを [Enabled] としておかないとWindows95の終了時に「電源が切れる状態になりました」とという表示が出るだけで電源が自動で切断されません。特にハードディスクのモーターが止まるなどのトラブルが無い限りはお好みの設定で良いでしょう。
ESCキーを押してMenuに戻り、今度は「System Security」を選択します。

これからのハードディスクの区画設定の操作や、マスタのハードディスクにシステムが書かれていない時のシステム起動など、これからの操作はシステム起動フロッピィ(メンテナンスディスク)を使ってシステムを起動します。「System Boot Drive」を [Drive A Then C] となっていることを確認して下さい。
以上、BIOS設定の確認が終わったらESCキーを押してMenuに戻ります。さらにESCキーを押して「Do you want to save CMOS data ?」の表示が出たら<yes>を選択して設定データをSaveしておきます。

●FDISKの実行(増設したディスクの区画を割る)

ハードディスクを初期化するためには区画を割るための「FDISK」コマンドと、その区画を初期状態にする「FORMAT」の2つのコマンドを使います。予め市販のMS-DOSマニュアルか、DOSプロンプトから「FDISK /?」あるいは「FORMAT /?」でコマンドの内容を読んでおきましょう。
なお、ハードディスク増設マニュアルの別冊として「ハードディスク増設マニュアル FDISK&FORMAT編」を準備しています。比較的最新のIBM社 DHEA-36480(6.4GB)によりFDISKとFORMATの画面操作を解説していますのでドッペルアルバイトのホームページの方から参照して下さい。
Windows95/Windows3.1(MS-DOS6.2)とも、FDISKでHDDの区画を割る作業は全く同じです。違うところと言えばシステムを起動するフロッピィがWindows95用かWindows3.1(MS-DOS6.2)用のものであるくらいです。
ではディスクの区画を割ります。いちばん最初の準備にて説明したとおり、FDISK実行前には本文前述の「ディスクの区画とクラスタサイズについて」の章を参照し、予め何MBのドライブを作るかを考えておいて下さい。 今回は1000MB+221MBとして解説します。
DOSのプロンプトからFDISKを実行します。
Win95でFDISKを実行する場合は、Win95のDOS窓でなく、システム起動フロッピィによりシステムを起動してからFDISKを実行して下さい。やむを得ずHDDから起動するのであれば、起動時に[F8]を押し、メニューの「Command Prompt Only」を選択、必ずDOSモードにて起動して下さい。
    A:\>fdisk
    ハードディスクから起動した時は、
    Windows3.1なら C:\>dos\fdisk
    Windows95 なら C:\>windows\command\fdisk
2台目のハードディスクを接続した時からFDISKのメニューに「5.現在のハードディスクドライブを変更」が追加されます。ディスクが1台の時は表示されません。
起動した時は現在のハードディスク:1(既存のマスタ)が表示されていますので、[5]を選び、現在のハードディスクを[2](今回増設したスレーブ)に変えてやります。

PC98から PC/AT互換機へのHDD流用など、ハードディスクをPC/AT互換機以外の他のマシンから転用する場合は、DOSプロンプトから魔法のおまじない「FDISK /MBR」を唱えます。このおまじないは一般のマニュアルには書いてありませんが、ハードディスクのブートセクタ (システムの起動時に読み込まれる記憶領域)をPC/AT互換機用として初期化するためのこの世界では広く知れ渡った(^^;) 隠しコマンドです。ただしこのおまじない、プライマリのマスタHDDにしか呪文がかかりません。
また、ごく稀ですが、FDISKを実行した際に、
run-time error R6000
-stack overflow

というエラーが出る場合が有ります。この際にはもう一つのおまじない「FDISK /X」を唱えてみて下さい。

《余談》
本来FDISKなんて危険なコマンドは触らない方が身のためなのですが、このマニュアルを作るためにドッペルもいろいろ検証をしています。 折しもこのFDISKの実証検証中に予期されぬ誤動作が発生し、ハードディスクの中身がまる1本が消えてしまいました。しかもNON-DOS領域のNTFSまでも...。ああっ! お亡くなりになったWindowsNT4.0ほか、アプリケーションソフト一族ご一行皆様の心からご冥福をお祈りします。(くそっ!! 拝)

Copyright (C) 1997 ドッペルアルバイト, All rights reserved

【Previous Page】 【Top Page】 【Next Page】