HDD増設マニュアル WindowsXP補足

WindowsXPでのハードディスク増設 V1.0

by ドッペルアルバイト (C) 4.Jan.2003


新着おしらせ!! (2004.1.1)
初心者必見!! 写真35枚で細かく解説。
ノートブックパソコンのハードディスクを初めて交換する方におすすめ!!
●HDD増設マニュアル 「FMV LOOX-Sへのハードディスク換装 v1.0」を追加しました。
トップページからどうぞ

●はじめに.

最近はテレビ放送などの録画が今までのVTRに代わり、DVDへの録画に移りつつあります。我が家でも2001年の12月に購入したDVD録画機に次いで、2002年12月に2台目としてHDD内蔵のDVD録画機を購入し、いよいよ場所をとるVTRテープの抹殺に取りかかっております。
このDVD録画とパソコンとは密接な関係にあり、DVD録画したものをパソコンで編集し、ハードディスクに保存、必要なときはハードディスクからDVDに書き戻し、テレビでDVDを再生するということが可能です。特にDVD-RAMを使ったDVD録画はパソコンとの親和性が極めて高く、我が家のパソコンのハードディスクにも相当数の映像コンテンツが残されています。映像の記録には標準画質2時間で約4.7GBの容量を使いますので、ハードディスクもかなり大きなものが必要となってきます。
今後の映像コンテンツ増加への対策をかねて今回、今まで使っていたハードディスクを大きな容量のものに交換することとなり、その際にハードディスク増設にかかわる初期化設定の操作を画面に残しました。以前書いたハードディスク増設マニュアルはWindows98までの対応で、もう5年以上前の記述になってしまいました。そろそろ新しいものを書かないと申し訳けありませんので、ハードディスクの交換を機に少しだけですが、ハードディスク増設マニュアルのWindowsXP版として書いてみました。
なお、我が家では、従来40GB×2台をRAID0という方式で80GB×1台に見せかけていたものを、今回80GB×2台を160GB×1台として見せかけて交換していますが、実際1台での単独増設時と画面の見え方は同じです。RAIDについての記述は初心者を対象ということで省略をさせていただきます。


●1.ハードディスクの取り付け

●マザーボードには2つのIDEポートがあり、1ポートについて2台、2ポートで最大4台のIDE機器(ATAPI機器)を接続することができます。
●最初のIDEポートには1台目のハードディスクが接続され、2つ目のIDEポートにはCD-RWやDVD-ROMが付いていることが一般的です。
●IDEポートに接続する機器は、IDEケーブルにより電気的に並列に接続されるため、ジャンパ設定は2台の機器のいずれかをコンピュータ側から選択アクセスできるよう、このIDEポート毎に1台目の設定(マスタ)と2台目の設定(スレーブ)を行う必要があります。
●ハードディスクの増設に際しては、このようにハードディスクにジャンパ設定を行ったうえでマザーボードとIDEケーブルで接続することが必要です。このあたりは別のマニュアルを参照していただくこととして、またの機会に本マニュアルに写真で追補できたらと考えます。

●2.ディスクの管理を実行

●ディスクの初期化は「スタートボタン」から「コントロールパネル」を選び、更に「管理ツール」を選択、その中にある「コンピュータの管理」を開きます。

●左側のウインドウの「ディスクの管理」をクリックします。

●接続されているディスクの状態が表示されますが、これでは見にくいので、ウインドウの右下をマウスでクリックしながら、画面を大きく広げましょう。

●接続したばかりの新しいハードディスクとして、ディスク1に152.66GBが認識されています。

●3.プライマリパーティションの作成

●プライマリパーティションとは、従来の「基本MS−DOS領域」と呼ばれるものです。
●今まで使っていて取り外した古いハードディスクのDドライブとJドライブ以降が欠番となっています。今回はハードディスクの置き換えでしたので、ディスク1にはこのドライブ番号を作るように設定をしていきます。

●ディスク1の未割り当ての領域にマウスをあてて左クリックをすると、区画を割り当てるエリアが選択されます。画面では区画が斜線表示に変わります。

●この状態でマウスの右クリックをすると「新しいパーティション(N)」と表示されますので、これを選択します。

●「新しいパーティションウィザードの開始」が表示されます。ハードディスクの区画割り当ての操作は常にこの画面から始まります。ここではそのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

● Windows98までのFDISKでは「基本Ms-Dos領域」と「拡張Ms-Dos領域」の2つの区画しか作ることができませんでしたが、ハードディスクには最大で4つの区画を作ることができます。
● 最初に「基本Ms-Dos領域」に相当する「プライマリパーティション」を作成します。いわゆるOSの起動ドライブとすることのできる区画です。「プライマリパーティション(P)」にマークが入っていることを確認して「次へ(N)>」ボタンを押します。

●パーティションサイズを指定するウィザードが表示されます。初期値として現在指定できる最大容量が表示されます。ここでは、156.33GBの区画作成が可能です。ここで「次へ(N)>」ボタンを押してしまうとハードディスク1台が、まるごと1つのドライブとなってしまいますので注意してください。区画を割り当てる容量分だけの数値入力が必要です。

●ハードディスクの最初の区画として、プライマリパーティションに割り当てる容量だけ「パーティションサイズ(MB)」を書き替えてください。ここでは60,000MBに指定してみました。入力したら「次へ(N)>」ボタンを押してください。

●次ぎにドライブ文字の割り当てウィザードが表示されます。現在空きとなっているドライブで「D」が表示されていますが、WindowsXPでは空いている任意のドライブ番号を指定することができます。特に変更する必要はありませんのでこのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

●パーティションのフォーマットウィザードが表示されます。Windows98までの以前は、区画の割り当てはFDISK、フォーマットはFORMATという2つの処理が必要でしたが、WindowsXPでは区画の割り当てとフォーマットが同時に行われます。
● WindowsXPでは、標準のファイルシステムとしてNTFSを使用します。このNTFSはWindows98/Meからは直接アクセスできませんが、WindowsNTから続くセキュリティなどの面で堅牢なファイルシステムですので、WindowsXPではこれを標準とします。
● NTFSのアロケーションユニットサイズは規定値のままでOKです。Windows98/Meでは区画の容量によりアロケーションユニットサイズ(クラスタサイズ)が異なり、小さなファイルが多い場合に無駄が出ますので必要によりここで指定することができます。Windows98におけるディスクの区画とクラスタサイズはここを参照してください。
●ボリュームラベル(記憶領域の名前)は、初期値として「ボリューム」という名前が付きます。あまり使うことがないので無くても良いし、用途によって名称を付けても良いし、必要によりお好きな名前に替えてください。
●内容を確認したら「次へ(N)>」ボタンを押します。

●今まで設定した内容が一覧表示されます。設定した内容に間違えが無ければ「完了」ボタンを押します。

●「完了」ボタンを押すと、区画の設定とフォーマットが始まります。
● ちなみに既設のディスク0はWindows98時代からの生き残りのため、ファイルシステムはFAT32になっています。(もちろん現在でもWindows98はインストールされている) 今後はすべてNTFSに替えていく予定です。

● Dドライブの区画設定とフォーマットが完了しました。Windows98/Meではここで再起動が必要でしたが、WindowsXPでは再起動の必要はありません。新たに作られたDドライブもこのまますぐに使うことができます。
●今回60,000MBを指定しましたが、画面では58.59GBとなっています。これは単位表示がMBからGBになったためで、60000(MB)÷1024=58.59(GB)になります。MBからGBへの1000倍はコンピュータの場合、2の10乗として1024倍になりますので、決して無くなっちゃった訳ではないです。ご安心を。


●4.拡張パーティションの作成

●拡張パーティションとは、従来の「拡張MS−DOS領域」と呼ばれるものです。この拡張パーティション1つの中に複数のドライブ(論理ドライブを持つことができます。
●今回は残りの94.07GB(=96327MB)の空き領域を一つの拡張パーティションとして、この区画の中にJ、K、L、M、Nの5つのドライブを持つことにします。

●区画の作成方法はプライマリパーティションと同じで、未割り当て領域の上で、マウスで一度左クリックし領域を選択した後、そのまま右クリックで「新しいパーティション(N)」を選択します。

●「新しいパーティションウィザードの開始」が表示されるので、そのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

●拡張パーティションには複数の論理ドライブが持てます。前述のとおりハードディスクには4つの区画が持てますので、拡張パーティション区画に複数の論理ドライブを持つことで、5つ以上のドライブを持つことができます。実際にはプライマリパーティション+拡張パーティションの2区画、または拡張パーティション1区画のみで複数ドライブを構成します。
●「拡張パーティション(E)」にマークが入っていることを確認して「次へ(N)>」ボタンを押します。

●パーティションサイズを指定するウィザードが表示されます。初期値として現在指定できる最大容量が表示されます。ここでは、96327MBの区画作成が可能です。拡張パーティション1つの区画の中に複数のドライブを割り当てますので、ここでは残りの空き容量全部を割り当ててしまいます。
●一般的に拡張パーティションは特に複数持つ必要はありませんので、ここでは最大容量を割り当ててそのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

● 確認画面ですので、このまま「完了」ボタンを押します。

●ディスクの残りの部分が拡張パーティションとしてすべて空き領域になりました。


●5.拡張パーティションの中に論理ドライブを作成

●拡張パーティションの空き領域に論理ドライブを割り当てていきます。今回は、K、L、M、Nの5つのドライブを持たせます。

●論理ドライブの作成方法は今までと同様です。空き領域をクリックで選択し、その状態でマウスの右クリックをして「新しい論理ドライブ(N)」を選択します。

●「新しいパーティションウィザードの開始」が表示されるので、そのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

●「論理ドライブ(L)」にマークが入っていることを確認して「次へ(N)>」ボタンを押します。

●拡張パーティションの中の最初のドライブとして、ここでは16000MBを割り当てます。

●最初のドライブ番号はJドライブになります。そのまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

●これも今までと同じです。このまま「次へ(N)>」ボタンを押します。

●確認画面ですので、このまま「完了」ボタンを押します。

●論理ドライブとしてJドライブが設定され、フォーマットが始まります。

●フォーマットが終了するとJドライブとして使用できるようになります。表示は16000MBを1024で割った15.63GBになっています。拡張パーティションの残りの空き容量は78.44GB(=80323MB)になります。

●引き続いて、拡張パーティションの2つ目の論理ドライブを作成します。緑枠で囲まれている区画が拡張パーティションですので、その空き領域の部分にマウスをあてて右クリック、「新しい論理ドライブ(N)」を選びます。ドライブの作り方は今までと同じです。このようにして論理ドライブを増やしていきます。

● K、L、Mドライブと、任意の容量で論理ドライブ作ってきましたが、最後のNドライブを作ります。

●最後のドライブはパーティションサイズとして余っているディスクの最大容量で作成します。

●これですべて完成です。ハードディスクを交換する前にC〜Iドライブに退避していたプログラムやデータを元のドライブに書き戻して今回のハードディスク交換作業はすべて終わりです。。
●わずかな時間で作ったマニュアルですが、最後まで閲覧いただきましてありがとうございました。

Copyright (C)2003 Doppel Arbeit, All rights reserved